岡田 康介
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手骨とは何か
手骨は手を形づくる骨の総称で、手首を動かす役割を担います。手は大きく三つの骨のグループに分かれます。手根骨（手首の骨）・中手骨（手の甲の部分の長い骨）・指骨（指を構成する骨）です。これらが協力して指の曲げ伸ばしやつかむ動作を可能にしています。
手根骨とその役割
手根骨は手首をつくる8つの小さな骨から成り立っています。この8つの骨が手首を柔軟に動かすための支えになり、前後左右の微妙な動きを実現します。名称は舟状骨・月状骨・三角骨・豆状骨・大菱形骨・小菱形骨・頭状骨・有鈎骨といった順序で並びます。
中手骨と指骨
中手骨は手の甲を支える長い骨で、5本あります。指骨は14個あり、親指は2つ、他の指は3つずつです。これらの骨は握るときの力や指の細かな動きを生み出します。
| 部位 | 数 | 説明 |
|---|---|---|
| 中手骨 | 5 | 手の甲を支える長い骨 |
| 指骨 | 14 | 各指の骨。親指は2つ、他の指は3つずつ |
指骨の構成と個別の説明
指骨は基節骨・中節骨・末節骨の三つの区分に分かれます。親指は基節骨と末節骨の2つだけで、他の指は基節骨・中節骨・末節骨の3つずつあります。この組み合わせが指を曲げたり伸ばしたりする機能を生み出します。
手骨の機能と日常生活
手骨は物をつかむ力や握る力、指を細かく動かす力の源です。日常の作業はもちろん、楽器演奏やスポーツにも大きな影響を与えます。成長期には骨の形成や成長板の影響を受けやすいので、適切な栄養と運動が大切です。
怪我とケア
手首や指の骨折は最も一般的な手の怪我です。痛みや腫れがある場合は安静にして、必要であれば医療機関を受診しましょう。初期の対応と適切なリハビリが回復を早めます。
まとめ
手骨は手根骨8つ・中手骨5つ・指骨14個の三つのグループから成り、合計で27個程度の骨が手を支えます。日常生活の動作の基盤となる重要な部分なので、痛みが続く場合は専門家に相談しましょう。
手骨の同意語
- 手の骨
- 手の部位を構成する骨の総称で、手全体の骨を指す日常的な表現。
- 掌骨
- 手のひらを構成する中手の骨（掌骨）を指す専門用語。
- 手根骨
- 手首を形成する8つの小さな骨（手根骨群）を指す専門用語。
- 指骨
- 指を構成する骨、つまり指の骨（第一〜第五指の骨）を指す一般用語。
- 手指骨
- 手指を構成する骨、指骨と同義で指の骨を指す表現。
手骨の対義語・反対語
- 足の骨
- 手の骨の対になる部位の骨。足を構成する骨の総称です。
- 足根骨
- 足首と足の前半を構成する骨群。手根骨の対義語として使われることがある、足の根元の骨群です。
- 跖骨
- 足の中足部の骨。手の中手骨（中手骨）に対する対になる骨です。
- 趾骨
- 足の指を形成する骨。手の指骨（指骨）に対する対の骨として使われます。
- 脚の骨
- 下肢を構成する骨の総称。手の骨の対になる部位として使われます。
- 下肢の骨
- 脚を構成する骨全体。手の骨と対になる視点での反対語として用いられます。
手骨の共起語
- 手首
- 手と前腕をつなぐ関節。手根骨と深く関わり、指を動かす動作の基盤となる部位です。
- 手根骨
- 手首を構成する8つの小さな骨の総称。前腕と手をつなぎ、手首の動作を支える。
- 中手骨
- 手のひらを形成する5本の長い骨。指の基部を支え、手のひらの形を形づくる。
- 指骨
- 指を構成する骨。親指は2つ、他の指は3つの骨からなり、手の細かな動きを可能にします。
- 橈骨
- 前腕の外側にある長い骨。手首の位置づけと動きに影響します。
- 尺骨
- 前腕の内側にある長い骨。手首の安定性を保つ役割があります。
- 骨折
- 骨が折れるケガのこと。治療には固定・安静・場合により手術が必要となることがあります。
- ギプス
- 骨折後の固定に用いられる装具。動きを制限して安静を保ちます。
- レントゲン
- X線画像を用いた骨の状態の診断で、骨折やずれの有無を確認します。
- X線
- 放射線を用いた画像診断の総称。骨の状態を素早く把握するのに用いられます。
- 放射線診断
- X線・CT・MRIなどを用い、体の内部状態を映像で評価する診断領域です。
- 整形外科
- 骨・関節・筋肉の病気やケガを扱う診療科。手骨周辺の疾患も対象です。
- 手術
- 怪我や病変を治すための外科的な処置。手骨の治療にも用いられます。
- リハビリ
- 術後・骨折後の機能回復を促す運動療法。可動域・筋力の回復を目指します。
- 手根管
- 手首の内側を通るトンネル状の空間。神経が通り、手のしびれの原因になることがあります。
- 神経
- 手の感覚や運動を担う神経。手骨の病変が神経に影響することがあります。
- 腱
- 筋肉と骨をつなぐ組織。手の指の動きを支え、痛みの原因になることがあります。
- 手指関節
- 指の関節。屈曲・伸展などの動きをつかさどります。
- 画像診断
- X線・CT・MRIなどを用いて体の状態を診断する総称的な分野です。
- 前腕
- 肘から手首までの部位。手骨と連携して手の動作を支えます。
手骨の関連用語
- 手根骨
- 手首を構成する8つの小さな骨の総称。橈側（親指側）から尺側方向へ並び、手首の安定性と可動性を支えます。
- 舟状骨
- 手根骨の中で親指側の側に位置する最も大きな骨の一つ。血流が乏しく、骨折が起こりやすく治癒が遅れることがあります。
- 月状骨
- 手根骨の中央部に位置する骨。手首の動きの安定に重要です。
- 三角骨
- 尺側寄りの手根骨。関節面の形状が三角形に似ています。
- 豆状骨
- 尺側に位置する小さな円形の骨。屈筋腱（特に屈筋群の腱）の腱鞘を保護する役割を担います（豆状骨は腱の通り道内にあるセサモイド骨です）。
- 大菱形骨
- Trapezium。親指側の手根骨で、手の動きの初動を担います。
- 小菱形骨
- Trapezoid。大菱形骨の隣に位置する菱形状の骨。
- 頭状骨
- Capitate。手根骨の中で最大の骨。手首の動きの中心的な支点となります。
- 有鈎骨
- Hamate。尺側に位置し、鉤部（鉤状突起）を持つ骨。尺側の神経・腱の通り道に関係します。
- 手根管
- 手首の内側にあるトンネル状の空間で、屈筋腱と正中神経が通ります。狭くなると痛みやしびれの原因に。
- 手根管症候群
- 正中神経が手根管内で圧迫されることで、指先の痛み・しびれ・感覚異常を生じる代表的な疾患です。
- 橈手根関節
- 手首の橈側（親指側）の関節。橈骨と手根骨が関わる主要な関節です。
- 手根中手関節
- 手根と掌の中手骨をつなぐ関節。指の動きと手首の動きを連携させる役割を担います。
- 舟状骨骨折
- 最も頻繁に見られる手根骨の骨折の一つ。受傷直後は血流障害に注意が必要です。
- 有鈎骨骨折
- 有鈎骨の骨折。鉤部の損傷は握力低下や尺骨神経の関連症状を引き起こすことがあります。
- ドケルバン病
- 母指の伸展・外転を司る腱の腱鞘炎。手首の親指側に痛みが出やすい状態です。
- 正中神経
- 手と指の感覚と多くの手の筋肉を支配する主要な神経。手根管を通過します。
- 尺骨神経
- 小指と薬指の感覚・一部の手の筋肉を支配します。尺側の露出部で症状が現れやすいことがあります。
- 変形性手首関節症
- 手首の関節の慢性変性疾患。痛み・腫れ・可動域の制限が生じます。
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